旅館の人手不足問題
全旅連青年部(西村総一郎部長)が旅館ホテル専門の求人転職サイト「旅館・ホテルでおしごとネット」を開設したことからも、宿泊産業の人手不足の深刻さがうかがえる。
幸い求人転職サイトは、開設から1カ月半で140件の申し込みがあり滑り出しは順調のようだ。逆に言えば、旅館ホテルの団体が独自にサイトを設け、宿泊産業で働く魅力やメリットを紹介し人材を募らなければならないほど、人手不足が問題になっているということだ。
旅館ホテルで働くというと土日曜日に休みが取れない、給与体系がよくない、仕事がきついなど労働環境の悪さばかりが指摘されるが、旅館自らが働くメリットをアピールするということはいいことだ。
その一方、一般財団法人教育文化国際交流財団(本部・京都市)は、海外の大学生が日本の旅館ホテルでの修業体験を通して日本の〝おもてなし〟を学び、日本での就労につなげるインターンシップの導入を勧めている。西日本を中心に旅館で働く海外の大学生は増えている。外国人社員を30人雇用する大型旅館から「しっかりと働くので、日本人社員の刺激になっています」という声もあり、今後、旅館社員の国際化が進み、旅館で働く魅力が社員の口から国内外に広がり、人手不足の解消につながることを望みたい。
(トラベルニュースat 17年11月10日号)
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