民泊新法施行を控え
住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日から施行される。民泊新法についてネット検索してみると「民泊開業のチャンス、いよいよ到来」「民泊で稼ぎたいあなたへ イールドマネジメントの民間代行」「民泊認定申請の手続き 書類・図面は専門家へお任せ」「民泊の内装を卸値で提供 手間とコストを削減して収益アップ」といった情報が満載だ。
観光庁や各都道府県行政からきちんとした民泊申請の方法を伝えるものも多いが「民泊のお手伝い」「民泊で儲けましょう」的なものが目立つ。民泊が不動産投資や賃貸物件の新たな家賃収入獲得の手段として関係団体が新法制定を働きかけたことを実感させるくらい不動産産業などのPRが多いようだ。
旅館業界では「民泊を行う民泊事業者は2カ月に一度、消防への適合証明書の提出が義務づけられる。非常に手間がかかることで我々には朗報」と言っていたが、民泊を推進するセミナーやアドバイスを行う法律の専門家も多い。違法民泊ではなく正規民泊の推進だとはわかっているが、金儲けのためのアドバイスというのは、民泊がらみの事件が起き始めているだけに気になる。
3月15日から民泊事業者の自治体への届出の受付が始まった。どれだけの民泊事業者が登録されるのか、その数も注視していきたい。
(トラベルニュースat 18年4月10日号)
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