ドライブインの存在
JNTOによると今年上半期の訪日外国人客数が早くも1500万人を突破したという。今やインバウンドは日本の観光にとってなくてはならない存在となり、旅館ホテルや地方自治体も外国人の誘客活動に熱心だ。
ただ、その流れの中にあって、ドライブインや土産物店はインバウンド誘致の取り組みの施策の中に加わっていない面があるという。あるドライブインの関係者は「外国人観光客を対象にしたツアーを受け入れているにもかかわらず、地方自治体のインバウンドの取り組みの会議にドライブインの組織や関係者に声がかかったことがない」と嘆く。
声がかからない理由として、行政にとってドライブインは「一般食堂」、土産物店は「土産物屋」であり、いずれも「業」としての認識がないからだと言われる。日本観光施設協会では近く国へドライブインや土産物業もインバウンド施策に関わる大きな役目を果たしている存在であり、諸々の会議などにも声をかけてもらえるよう陳情する考えだ。
旅館ホテルの案内所が「旅行サービス手配業」として「業」として認められたように、ドライブインや土産物店が観光産業の一翼を担う必要不可欠な存在であることを認識させ、インバウンド施策に加わることを望みたい。
(トラベルニュースat 18年8月25日号)
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