人材募集の秘けつ
旅館ホテル業界だけでなく様々な業種が人手不足で悩み、国も外国から労働者を求める施策を打ち出すほど深刻化している。
旅館ホテルでも職業安定所や求人雑誌などで募集を行うが、反応は芳しくないという。ある観光地の旅館では「フロントや接客で募集をしても1本の連絡もありません。しかし『外国人観光客と接する機会が多い仕事です』とか『地域の観光を盛り上げることにご興味のある方』といった内容で募集をかけると結構連絡があります」。
また外国人が多く訪れる温泉地の旅館から「当館にはいろんな国から観光客が来るので、外国の方と接する機会が多くなります。必然的に語学の勉強になるということで、語学に興味のある若い人たちのアルバイトに困ったことがありません。学生の人たちからは旅館のECCだとも言われたりしているそうです」と聞いたことがある。
こうした話を聞くと通常の旅館業務や業種で募集をしても人手は集まらないが、旅館というステージの魅力を、視点を変えて訴えると反響が大きいということだろう。
ただ旅館は、人集めには熱心な反面、集めた人材を大事にし「辞めさせない」ための努力を怠っているようなところがある。ぜひその点も一考願いたいところだ。
(トラベルニュースat 18年10月25日号)
- ナイキの失速に学ぶ(24/11/15)
- インバウンドと富裕層(24/10/25)
- 「あまろっく」に思う(24/10/11)
- 「バスの日」に思う(24/09/26)
- 高付加価値化とは―(24/09/10)
- 臨時情報下の同調圧力(24/08/28)
- 百年先を見る道後温泉(24/07/26)