令和という時代を控え
新しい元号「令和」が4月1日に発表された。皇位が継承される5月1日から改元される。我々の業界では「平成最後の」や「令和元年最初の」といったツアー、観光地でのイベントが繰り広げられることになりそうだ。改元目前、しかもゴールデンウイーク10連休を控え、業界にも高揚感があり、華やかな雰囲気になっているのは喜ばしい。
思い返せば平成の半ば、平成15年に小泉内閣が観光立国宣言を行い、訪日外国人観光客数の目標(平成22年に1千万人)が初めて定められた。宣言から15年、平成30年は3119万人にまで達した。
令和という時代は、これまでの勢いが持続するかどうかはともかくインバウンドと正対し、世界と対峙することの必要性が高まる時代になることは間違いない。令和11年(2030年)の我が国の宿泊客数は国内客と訪日外国人客の比率が逆転するとも言われている。
日本に求める価値も変わってくるだろう。平成の間だけでもモノ消費からコト消費と言われたように、我々の側からどんな価値を提案できるかが問われていく時代だ。JNTOの理事が、欧米豪の訪日客や富裕層は日本人の生活習慣に触れたり、日本でしか体験できないものを求めている、と話していた。不易流行を改めて見直すのが令和の時代か―。
(トラベルニュースat 19年4月10日号)
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