「エール」を励みに
現在放送中のNHK連続テレビ小説「エール」は作曲家・古関裕而さんをモデルにしたものだ。その名にピンとこなくても、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」や、夏の全国高校野球選手権の「栄冠は君に輝く」、1964年の東京オリンピックの入場行進曲「オリンピック・マーチ」などを作曲した人だと知ると途端に身近な存在になってくる。
古関さんは「若鷲の歌(予科練の歌)」や「露営の歌」など軍歌も多く作曲しているし、歌謡曲も「とんがり帽子」「長崎の鐘」「イヨマンテの夜」などの大ヒット曲がある。映画音楽では「モスラの歌」が有名だ。古関さんが作曲した曲は5千曲に及ぶが、それらの曲に一貫しているのはジャンルを問わず「応援歌」であるということ。
「エール」は今年開催予定だった東京オリンピック2020に合わせてドラマ化されたのだと思うが、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか、古関さんが形を変えて我々に「エール」を送っているのだと受け取りたい。ドラマは今、作曲家として進むかどうか岐路に立っている主人公の姿が描かれ、これから作曲家としての大躍進が始まる。放送は9月末で終わる。新型コロナウイルスは9月末で完全に終息するとは思えないが、朝一番の「エール」に背中を押され頑張ろうと思う。
(トラベルニュースat 20年5月10日号)
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