石旅協の取り組みに学ぶ
コロナ禍の影響で疲弊する宿泊施設や旅行会社を支援する「県内宿泊応援事業」の取り組みを行う地方自治体が増えている。過去の「ふっこう割」など、この手の事業は大手旅行会社やオンライントラベルエージェントが窓口となるケースが多く、地域に根差した中小旅行会社は対象を外れることが少なくなかった。「我々も事業のなかに組み入れてほしい」といった声を上げることもなかった。
ところが今回のコロナ禍での一連の動きに関しては、全国旅行業協会の各支部の中で活発に動くところが出てきた。なかでも石川県の場合は事業を取りまとめる窓口にもなっている。全旅協会員旅行会社でも、つい先日まで客がまったくいなかった状況が、開店4時間前の朝6時から並ぶ客がいたり、午前中だけで80組以上の予約を受け付ける店舗もあるなど、かつてない反響が出ている。
石川県支部のトップによると「これまで県に諸々の事業に協力してきた結果として、窓口を任されたのだと思います。行政の方は当初任せて大丈夫なのか不安だったそうです」と笑うが、「この流れをGo Toトラベルキャンペーンにつなぎたい」と手応えを話す。
県の事業に関わり、声を上げること。石川県の流れがどんどん広がっていくことを期待したい。
(トラベルニュースat 20年6月25日号)
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