全国旅行支援に備えて
政府が7月前半から実施を想定していた観光需要喚起策「全国旅行支援」。観光業界は期待を込めて待ち望んでいたが、開始の可否の判断は参院選後に先送りされることになったようだ。
またぞろ第7波が取り沙汰され、当面は実施を見合わせるべきだとの声も出ているそうだが、世界がウイズコロナに大きく舵を切る中で、新規感染者数のみに一喜一憂するガラパゴス化はどうなのか。観光をシャットダウンする思考停止状態から早く脱却していただきたい。
とある情報筋によると「全国旅行支援は必ず実施しますが、タイミングを見ているところでしょう。諸々のリーク的な報道で、観測バルーンを挙げての様子見だと思います」。マスコミ報道を真に受けて右往左往しないことが肝要と指摘する。
「全国旅行支援」は、現在ブロック単位まで利用を拡大している県民割の対象を全国に広げるというものだ。旅行業や宿泊業などの窓口対応や事務手続きの煩雑化は容易に想像がつく。これら事業者が代行手数料をしっかりと盛り込んだ施策としなければならない。ある県では、県民割の地域クーポン発行に伴う手数料を旅館ホテルにも支払っていると聞く。全国旅行支援の実施を機に、全国の事業者が真の支援としてあまねく享受できるようモノ申したい。
(トラベルニュースat 22年7月10日号)
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