廃業率を吹き飛ばせ
コロナ禍で時短営業などを求められた飲食店。1日休むと数万円の助成金が出て、店を閉めている方の売り上げがいいと揶揄する声が挙がった小規模・零細飲食店が話題になったりした。その飲食店だが開業して10年経っての生存率は5%で、95%が潰れるのだそうだ。1年以内に30%、2年以内に50%が閉店するという厳しい世界だ。
一方、業種を問わず法人の廃業率をみると、1年後で27%、5年後で58%、10年後で74%が廃業するという統計結果が出ている。個人経営、法人経営を問わず飲食店を継続していく難しさがわかる。ただ、これらの数字は楽観的で、ある飲食店の経営者は「生存率が5%というのはコロナ禍前の話です。コロナ禍になってからは2%です。98%が潰れているんですよ」。
先日調べもので、20―30年前の本紙を見る機会があった。まじまじとページを繰ると広告スポンサーの多くが今は倒産、もしくは廃業、または転売されていた。もちろん元気に営業を続けているところも少なくないのだが、我が業界も厳しさを感じざるを得なかった。
ようやく諸々の規制が緩和され復活の兆しが見え始めたからこそ「なんとしてでも生き残っていく!」と、廃業率を吹き飛ばす強い気概を持って臨もうではありませんか。
(トラベルニュースat 22年9月25日号)
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