WBCに力をもらう
野球って面白いなぁ。そう思わせたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が日本の劇的な優勝で終わった。日本が勝ち進むごとにヒートアップしていったが、1次リーグからスポーツの醍醐味を感じさせるエピソードが満載だった。
素人目でも日本代表のチームワークの良さ、相手チームへのリスペクトは際立っていたように思う。米国生まれのラーズ・ヌートバー選手を「たっちゃん」と呼んでチームに受け入れたこと。佐々木朗希選手が死球を与えてしまったチェコ代表選手に試合の翌日チョコレートをプレゼントしたこと。日本と大接戦を演じたメキシコ代表のヒル監督が「今夜の勝者は野球界そのものだ」とコメントしたこと…この種のエピソードに欠くことのない2週間だった。
日本のトッププレーヤー、メジャーリーガーが集結し世界最高峰のプレーを繰り広げたことはもちろんなのだが、試合以外のシーンでも我々を熱くさせたことが今回のWBCだったとも言えると思う。
スポーツの力は目の当たりにして、次は観光の出番と思う。多様性を受け入れ交流を促す力は、観光も決して負けないし得意とするところだ。お土産も旅行にはもちろん欠かせない。あとは「アフターコロナの勝者は観光業界そのものだ」と言い放てるようにしたい。
(トラベルニュースat 23年3月25日号)
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