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非常時に発揮するGNN理論

24/02/10

中小旅行会社の人たちがよく口にするのは「団体が減って個人化になってしまっては商売にならない」「後継者がいないから自分の代で廃業だ」「こんな割の合わない商売は子どもらに継がせられない」といった後ろ向きな発言が目立つ。しかしながら震災や自然災害などで困っている観光地があると送客するため即行動する。後ろ向きな姿勢が嘘のように活動的だ。

今回1面で紹介した山代温泉観光商談会に集まった旅行会社の人たちも同様で、現状を聞き「北陸、山代温泉へ送客しよう」と即決した。SNS上のグループを立ち上げIDを交換、中小旅行会社のDNAはしっかりと今風のやり方で、次世代にもしっかりと引き継がれている。

宿泊業界はOTA依存で、どちらかといえば中小旅行会社との関係を断とうとする向きもある一方、有名温泉地の大型旅館は、旅行会社からの送客のうち中小旅行会社が70%を占め「頼りになる存在」と評価している。カラオケやお銚子一本をサービスしてほしい、などと旧時代の“おねだり”をするところもあるようだが、旅館や観光地が困ったときには、中小旅行会社が持つDNAであるGNN(義理・人情・浪花節)理論が発揮され「頼りになる存在」に変ぼうする。能登半島地震でもGNNで、存在感を示してほしい。

(トラベルニュースat 24年2月10日号)

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