楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

城西館150年の理由

24/04/12

高知県の「城西館」が創業150年を迎え、このほど藤本正孝社長が会長に、ご子息の幸太郎さんが社長に就任する披露会が行われた。

披露会の席上、JTB旅ホ連会長で道後温泉・宝荘グループの宮﨑光彦社長が話した内容が心に残った。宮﨑社長は「日本で百年以上続く企業は約4万社ありますが、そのなかで宿泊産業が残っているのは貴重な存在です。城西館が150年続いているのは、3つの理由があるからではないでしょうか」と語り始め持論を披露した。

一つ目とは、創業からの伝統を守り、発展させてきたこと。二つ目は社員を大事にしてきたこと。三つ目は自館だけの力ではなく、業界や地域に支えられての宿であることを肝に命じてきたこと。

この3つを実行してきたからこそ現在の城西館が繁盛し、150年の歴史を紡いできたという。結びに宮﨑社長は「藤本前社長を越えようとしなくていい。新しい山を築いてほしい」とのエールを送った。

150年かけて歩んできた3つの山を尊び、時には登り直しながら、藤本新社長がどのような新しい頂を目指して山を築いていくのか、そうやって歴史と伝統は紡がれていくものなのだろう。そして、その営みこそが老舗旅館という証なのだ、と思った。

(トラベルニュースat 24年4月10日号)

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・愛媛編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・高知編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・徳島編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ