発地と着地の新たな連携
近畿2府4県に所在する旅行会社の有志45人がこのほど、石川県・山代温泉へ応援ツアーと銘打って出向いた。
ツアー名の通り、当初は今年1月に発生した能登半島地震で風評被害に見舞われた山代温泉へ近畿各府県から送客しようと企画したものだった。北陸応援割を活用して広く集客する予定だったが、制度上応援割が使えないことが判明したことから応援ツアーの設えを変えた。毎年7月末に山代温泉で25年もの間開かれている中世の芸能を再現した「山代大田楽」の集客を図りたい山代温泉側のリクエストに応える形で、本番に向けた下見ツアーとしての実施になった。
旅行会社が自らお金を支払い“手弁当”で行った下見。当初は数人で大田楽を披露するはずだったが、当日は25人が演舞した。参加した旅行会社は大田楽の迫力に大感動。改めて商品化と送客を誓っていた。
近畿の旅行会社有志と山代温泉が組んで行った今回の下見ツアー。山代温泉でも様々な形で旅行会社と連携してきたが、今回のようなケースは初めてだという。
発地と着地が協働して温泉地の活性化に取り組む成果は、この夏に表れる。新しい交流スタイルの確立に向けた大きな試金石となることを期待したい。
(トラベルニュースat 24年4月25日号)
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