観光ゴーストタウン
フランス人で名古屋市在住のサスティナブル観光アドバイザー、ジュリ・ボウさんから「観光ゴーストタウンをつくらないコツ」という話を聞いた。観光ゴーストタウンという言葉は初めて耳にしたが、ジュリさんが言うのにはインバウンドに頼っているところで「土日は人混み」「おしゃれなカフェだらけ」「救急車を呼ぶのに30分以上かかる」「その地に住むことが苦痛」「コンビニしかない」「人気店の親会社は地域外」というまち。
言ってみれば遊園地化されており、いずれ陳腐化して観光客は行かなくなり観光ゴーストタウン化する危険性があるそうだ。特にヨーロッパ人は、観光名所より誰も行かないような地へ行きたがり、「遊園地化された観光地」には足を運ばないと指摘する。
「今インバウンドが来ていない観光地はチャンスです。人が少ないところほど、ディープな日本を見ることができるからです」と、訪日観光客誘致に出遅れているところほど自分たちが来てもらいたい客層を誘致できる可能性が高いという。
ジュリさんは「観光のための観光ではなく、その地の文化や生活、食があっての観光でないと、円安が終わった後の日本に観光客は来なくなりますよ」と警鐘を鳴らす。真摯に耳を傾けたい。
(トラベルニュースat 24年5月25日号)
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