青年部員の活躍にエール
今号は全旅連青年部全国大会特集とし、北陸特集でも青年部員が地域で奮闘していることを取り上げた。
福井県あわら温泉・美松の前田健吾さんは福井県で初開催となる竜王戦の誘致に尽力し対局を実現した。長期のコロナ禍で休業を余儀なくされた旅館、宿泊観光客の減少を目の当たりにし「温泉街をなんとかしたい」という強い思いから、知名度や実力で群を抜く藤井聡太竜王のタイトル戦の誘致に取り組み、自館での開催を決めた。ただ、竜王戦を一過性にするのではなく、対局中に藤井竜王が食べた地元スイーツなどをセットし温泉街全体の活性化につなげるよう、現在も「将棋の聖地巡礼見学ツアー」として竜王戦効果を持続させている。
グランディア芳泉の山口高澄さんはYouTube番組「若旦那の勝手に福井観光大使」を配信。あわら温泉の他旅館や飲食店をはじめ、自らがレポーターとなって福井県内を走り回り福井県の観光情報を発信続けている。山口さんもまた、あわら温泉や福井県の魅力を国内外の知ってもらおうと奮闘している。
2人の共通点は、自館だけではなく温泉地や県全体を俯瞰し、現場に足を運び関係性を深めていく。彼らが投じた小さな一滴が大きな渦を起こしたように、同様な渦が全国各地で広まっていくことを期待したい。
(トラベルニュースat 24年12月10日号)
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