二度目の万博で創刊55年
2025年の幕が開いた。今年は弊紙創刊55周年、2月10日号で1000号を発行することになる節目の年だ。創刊した1970年は6400万人の入場者を記録した大阪万博が開かれた年であり、奇しくも55年後の今年、大阪・関西万博が開かれる。
大阪万博は「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ、77カ国116のパビリオンが設けられた。なかでもアメリカ館ではアポロ16号が持ち帰った月の石の展示が人気を博した。観光面でも関西各温泉地の旅館はにわかに増築工事を行い、ひと財産を成したところも少なくなかった。旅行会社も大阪万博への送客で多忙を極めるなど、旅行の大衆化が一層進む契機になった。観光業界にとってまさにエポックメイキングだった。
一方、大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにしているものの、どうも目玉がわかりにくいし、内容も一般客に伝わりきっていない。と言って開幕前に万博の是非を論じるのではなく、会場周辺を含めて現場に足を運んで人と会い生の声を聞き、観光業界の当事者としてしっかりと取材、記録しておきたい。
創刊55周年を迎える年初に、そう自らを戒めるとともに55年に渡り支えていただいた読者各位にお約束したい。
(トラベルニュースat 25年1月1日号)
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