世界が認めた人との触れ合い
瀬戸内海の島々を舞台に3年に一度開かれる瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)。2010年から始まり、今年で5回目を迎える。前回はコロナ禍の影響もあり、通常の集客が望めなかっただけに、開催年にあたる今年は多くの観光客の来訪が期待されている。
瀬戸芸は約100日間の会期で春・夏・秋の3シーズンに分けて開かれ、期間中には国内外から約100万人が訪れる日本を代表する国際的な芸術イベントとして知られる。アートを道標に島々を巡りながらアーティストや地域住民らと交流しながら、瀬戸内の美しい景観や自然、文化に触れることを目的に行われている。
メーン開催地の一つ、香川県は1950年に丹下健三が建てた県庁まで遡り、そこから香川にゆかりの深いイサムノグチ、猪熊弦一郎といった世界的に著名な芸術家らの活躍で50年代は芸術県として知られた存在であったという。
瀬戸芸はそのような香川県の歴史やアートにとどまらず、来訪者と地元住民との触れ合いこそが100万人規模の芸術祭に育った秘けつ。歴史や文化を育み、来訪者を大事にする地域住民がいてこそ成り立つ世界的な芸術祭だと言える。大阪・関西万博の一方で、瀬戸芸の春シーズンは4月18日から始まる。
(トラベルニュースat 25年3月25日号)
- 会員の生の声で活路を(25/03/11)
- 奈良フォーラムへの期待(25/02/26)
- 発刊1000号を機に(25/02/10)
- 自主制作映画に学ぶ(25/01/27)
- 二度目の万博で創刊55年(25/01/06)
- 青年部員の活躍にエール(24/12/10)
- 社員の笑顔は経営者次第(24/11/27)