現地と旅行会社を繋ぐ
先日、福井県高浜町の観光関係者が訪れ「関西方面からの誘客は、どのようにアプローチすればいいか知恵をお借りしたい」と言ってこられた。残念ながら、高浜町は海水浴場のメッカで夏には多くの観光客であふれかえる場所ぐらいのイメージしか持ち合わせておらず、恐縮した。
話を聞くと寿司発祥の地で、日本で初めて天然トラフグの畜養に成功した場所であり、安心してフグの卵巣を食べることができるよう開発したのも高浜町だという。昔ながらの景観も残り、箱庭のような町が好まれ、移住者やワーケションの利用者が増加傾向にあるらしい。
かつては民宿の数が日本一で現在は60軒ほどに減少したとはいえ、どの施設もオリジナルメニューを開発し、おもてなしすることにこだわる文化が息づいている。しかも良心的な価格で、宿泊客の満足度を高めているのだそうだ。
こんな話は直接聞いてみないとわからないもので、ぜひ現在の高浜町観光の現状をしっかりと顧客を持っている旅行会社に伝えることを約束させていただき、興味のある旅行会社と懇談の場を設けることにもなった。弊紙には各地から多くの方々が訪れ、いろんな話をお聞きする。今回の高浜町のような文化や歴史を持つところと頑張っている旅行会社とつなげること―。これは弊紙の基本スタンスだ。
(トラベルニュースat 25年5月10日号)
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