電話対応こそチャンス
OTAやネット予約の弊害だろうか。メールやSNSなどコミュニケーションツールが多様になった反面、旅館の電話の対応が年々低下しているという話をよく聞く。その原因を「人手が足らないから」で済ませている旅館もあるが、それでいいのか。
送客力に定評がある旅行会社のトップは「電話をかけて低いトーンで返答する旅館は、相手にしない。客に対しておざなりな対応しかできない旅館は、宿泊しても同じ扱いになるのが見えているからだ」という。コミュニケーションは客商売の基本中の基本。メールに即答する、SNSを既読スルーにしない、それと同様にタビマエの電話相手の気持ちに思いを巡らせ「声をワントーン上げて電話に出るだけで、相手にどれだけ好印象を与えるか…」。
高付加価値とはタビナカのハード整備にあるだけではない。このトップが言うように電話の対応はテクニックではなく声のトーンを明るくするだけでいい。名前を名乗って電話してくる相手はすべて「お客様」。そう割り切って対応するぐらいの思い切りが必要なのではないか。
パソコンのキーボードやスマホでSNSの返答、自動音声応答システムではない生の声のやり取り。それはきっと旅館にとってタビアトにもつながるチャンスだと思う。
(トラベルニュースat 25年5月25日号)
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