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集客拡大へ10の秘訣(2)

集客拡大を目的に観光地や温泉地、旅行会社では、効果があるだろうと思われる様々な取り組み汗を流している。

経産省が99地域を調査

例えば地域における観光基本計画の策定や10年後、50年後の地域像を描いた観光グランドデザインの策定。設備投資や人材育成事業、広告出稿や観光プロモーション、キャラバンの実施もそう。

では、こうした取り組みのうち、実際にその後の集客に効果があったのはどのような取り組みだったかをデータから導き出したのが今回、経産省が発表した「先進99地域の取り組みに学ぶ観光・集客力向上への手引き」だ。同省商務情報政策局サービス産業課の観光・集客チームがまとめた。

手引きは「集客資源の評価を行っている地域は実施していない地域より集客力が高い」「住みよいまちづくりの視点で取り組んでいる地域はそうでない地域より集客力が高い」「取り組みを長期間継続している地域は、していない地域より集客力が高い」などと、10の秘訣を教えている。

調査対象には、各種観光地づくり賞の受賞経験のある地域や、観光カリスマ100選のいる観光地、平成元年以降、入り込み客数が著しい地域で、入り込み客数のデータなどを把握できることを条件とした。旭川市、ニセコ町、遠野市、高山市、長浜市、豊岡市、出雲市、別府市、黒川温泉、那覇市などが調査の対象となった。

先行調査を基に観光客数の増加に寄与すると考えられる要因、(1)観光・集客戦略の有無(2)戦略の遂行体制(3)戦略の内容(4)戦略の実行―の大きく4つの要因を仮説として設定し、それぞれ「ある」または「実施している地域」と「ない」または「実施していない地域」の3年後、5年後の集客状況を比較することで、4分野について10の秘訣を導き出した。

外部協力者や体験メニュー

10の秘訣は、実際の集客の増減との関連や、それぞれの秘訣のなかで、さらに集客への影響力の強弱を明らかにしている点が新しい。

リーダーに関する秘訣2では、リーダーの有無そのものより、リーダーを支えるグループの有無や外部の協力者の有無が集客力に影響していることが分かった。

また、継続についての秘訣7では、サービス・ホスピタリティ向上の取り組み以上に、旅行商品への組み込み、体験メニューの実施、集客資源の保全などが3年後、5年後、10年後の集客増に大きく貢献していることを明らかにした。

(トラベルニュースat 08年5月10日号)

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