全旅が「地旅大賞」を創設(2)
全旅では、今年を「地旅を推進する勝負の年」(池田社長)と位置づけ、ANTAが主催する国内観光活性化フォーラム(09年3月、静岡県で開催)で初めて「地旅大商談会」を実施すると明らかにしていた。
着地型旅行の事業化支援へ
地旅推進協議会の初会合では、さらに一歩踏み込み地旅大賞を創設することを決めた。地旅が「地域活性化につながる公器としての役割」を持つという理念から、業界内外へ地旅の意義を発信していこうという考えだ。
また、推進協では「地域を誇りに感じている人たちが、そこを楽しみに来てくれる人たちのために、企画しておもてなしする旅」と地旅のキャッチフレーズを固めた。同社の支店を通じて10月から全国のANTA会員に地旅商品を募っている。
応募はANTA会員に限るものの、事業主体は自治体やNPO、旅館ホテルなども可能とし(1)テーマや目的が明確(2)自然や生活文化、歴史資産など地域資源の保全に取り組んでいる(3)地元の人たちと協力して企画・造成している(4)地域の食材や伝統工芸品などを生かし地域振興に貢献する―などを地旅の認定要件として定めた。
12月10日までエントリーを受け付け、09年1月中に選考委員会を開く。地旅の認定要件のほか、地域内連携、持続性、ユニークさなども審査し、もっとも優秀な旅行商品は地旅大賞として賞金50万円を贈る。そのほか優秀賞3点に30万円ずつ、特別賞10点に10万円ずつを贈呈する。
表彰は3月の国内観光活性化フォーラムで行う。全旅では、開催地をはじめ受賞地域のマスコミによるパブリシティ効果や、観光関係者へ地旅を周知する機会として複合的な効果も期待する。
各賞を受賞した地旅商品および地域に対しては、年内にリニューアル予定のANTA―NET上で集中送客キャンペーンを展開するほか、推進協メンバーらによる地旅シンポジウムの実施を計画している。
所定のエントリーシートは、全国47の営業所などで配布している。
池田社長は「地旅の普及拡大に向け、数多くのエントリーをお待ちしています」と呼びかけ、着地型旅行のビジネスモデルを示し3年後には「地旅大博覧会を開催したい」と意気込んでいる。
なお、地旅推進協議会の会長には佐藤喜子光さん(平安女学院大学国際観光学部長)が就いた。
(トラベルニュースat 08年10月25日号)
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