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ラオスへ初の直行便 全旅が日メコン交流年記念ツアー(2)

ラオスは、タイやベトナムと国境を接し、本州とほぼ同じ広さに約600万人が住む小国。国土の南北にメコン川が流れ、大半は森林に覆われている。「東南アジア最後の桃源郷」と称され、NYタイムズの行きたい旅行先調査で1位になるなど欧米人に人気がある。

ラオス首相「歴史的な第一歩」

日本人は「ここ最近増加傾向にある」(ラオス国家観光庁)とはいえ、08年で3万人。タイは別格としてもベトナム40万人、カンボジア16万人など他のメコン諸国と比較しても断然少ない。直行便がなく、バンコクなどで乗り継がなければならないことが、その大きな要因とされてきた。

全旅の池田社長らは昨年、ラオス観光関係者が来日した際に会談し、2009年が日メコン交流年であることや、ANTA会員にとって新しいデスティネーションの開拓につながることなどから、チャーター直行便の運航を提案。日本との定期路線を開設したかったラオス側の思惑とも一致し、外務省や日本アセアンセンターなどの協力を得てツアーを実現させた。

ツアーは2月12―16日の5日間。首都ヴィエンチャンや世界遺産ルアンパバーンを巡った。12日は愛知団長や池田社長、ANTAの木村茂男会長代行ら代表団が首相官邸を表敬訪問したほか、ラオス政府要人とツアー参加者が一堂に会する懇親会を行った。

首相官邸で、愛知団長は「今回のようなツアーを一度きりで終わらせず、幅広い年齢層が交流できるようにすることが大切です」と呼びかけ、ブアソーン首相は「日本人の短期査証を免除するなど努力していますが、受け入れ態勢をさらに整備するため指導、支援をお願いしたい」と述べた。

翌13日、代表団は国家観光庁を訪ねた。ラオス側から観光資源について説明を受け、日本語版のパンフレットやHPの充実を要請した。

懇談の中で、観光庁総務課長の花角英世さんは「昨日1日だけで皆さんの温かい心を感じました。ラオスにとって一番の観光資源はホスピタリティかもしれません」とエールを送り、池田社長も「我々日本人が忘れていたものを思い出させてくれる国です」と話していた。

(トラベルニュースat 09年2月25日号)

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