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着地型、ニューツー復活 観光庁、2011年度概算要求(2)

概算要求の主要事項は「訪日外国人3000万人プログラム第1期」「観光を核とした地域の再生・活性化」「観光産業の競争力強化・ニューツーリズムの推進」「ワークライフバランスの実現に向けた環境の整備」「観光統計の整備」の5つ。

訪日客プログラムに96億円

訪日外国人プログラムは、13年までに目標とする1500万人の達成を目指して、前年度比101%の95億6200万円を要求した。このうち訪日旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業)は同103%の88億6700万円で、中国市場に対しては政府が成長分野向けに設定する「元気な日本復活特別枠」から25億6千万円の配分を見込む。訪日旅行者数の伸びが顕著なスペインとイタリア、直行便就航で旅客増が見込まれるUAEとサウジアラビアを重点市場に追加する。

また、MICEの開催・誘致の推進は同99%の4億4300万円、訪日外国人旅行者の受け入れ環境整備は同147%の2億5100万円とした。受入環境整備事業には訪日中の外国人に即応するツイッターの情報提供や、医療観光を促進するためにコーディネーターの設置を盛り込んだ。

地域一体で着地型推進「プラットフォーム」 観光圏を支援

国内観光関連では「観光を核とした地域の再生・活性化」が同96%の6億400万円。

このうち「観光地域づくりプラットフォーム」は、これまで3年間で45カ所を認定した観光圏で、滞在型観光や着地型旅行商品の企画販売などを支援する目的で5億4200万円を計上した。プラットフォームには圏域内の観光事業者や農林漁業、商工業者、行政などが参画し、旅行会社や消費者といった市場への窓口を一元化する組織としている。「観光地域づくり人材育成事業」は継続するが、「観光まちづくりコンサルティング事業」などは廃止する。

「観光産業の競争力強化・ニューツーリズムの推進」は同288%の1億1500万円を要求。新規事業として「着地型旅行商品の流通促進支援」を掲げ流通モデルを策定、検証する。また、ユニバーサルツーリズムやスポーツ観光の推進もニューツーリズム事業として新たに挙げた。ユニバーサル観光に取り組む団体のネットワーク化、スポーツ観光の先進事例づくりなどに取り組む。大学の観光経営マネジメント教育支援は11年度も継続する。

休暇取得の分散化を目指す「ワークライフバランスの実現に向けた環境の整備」は同350%の9800万円。社会実験も今年度より規模を拡大して実施する。

このほか「観光統計の整備」は前年と同額の3300万円とした。

(トラベルニュースat 10年9月10日号)


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