ANTA会員の実態 着地型造成など経営の流れは(2)
調査は2002年度から毎年行っており、今年度は6月に実施し、会員5541社のうち2191社、39.5%が調査票を提出した。登録種別では第1種24社(提出率39.5%)、第2種996社(同41.1%)、第3種1171社(同38.2%)だった。提出のあった会員各社の従業員数は、5人以下が54.3%を占めている。
着地型旅行は220社が「造成」
受注型企画旅行の実施状況では「実施している」が66.6%で、企画料金の収受では「ケースに応じて」を含め「収受している」が78.4%になった。
第3種の募集型企画旅行については「実施している」と回答したのは8.6%100社。規制緩和を利用して、地元で着地型旅行に取り組む会員の姿を伺わせる結果になった。
着地型旅行については、調査票の提出があった2191社のうち2120社から回答があり、このうち10.4%、220社が「造成している」としている。
また、エコツーリズムやヘルスツーリズムなど「ニューツーリズム旅行商品」の取り扱いについては418社から回答があり、実施率では「文化観光」「産業観光」「エコツーリズム」「グリーンツーリズム」の順だった。ニューツーリズムの取り扱いに当たっては「企画内容、品質の保持」「地域との連携」「販路の拡大」に取り組むべきとする回答が多かった。
海外旅行は半数近い1051社が「取り扱いあり」と回答。地域別では韓国が913社でもっとも多く、中国、台湾、ハワイ、グアムと続いた。
特約店契約はKNT首位
他社の募集型企画旅行商品の代理販売については、2050社から回答があり「代理販売している」としたのは66.2%、1357社だった。平均代理販売契約社数は6社だが、1―4社が過半数を占めている。
また今回、大手旅行業者との特約店制度契約状況を新たに調査項目に加えた。ここ最近、保証金を増額する大手業者が目立っていることもあり、状況把握のため実施することにした。
674社から複数回答であった「特約店制度契約」では、近畿日本ツーリスト(KNT)270社▽JTB254社▽日本旅行215社▽JAL185社▽ANA146社▽その他220社だった。
786社から複数回答であった「端末機契約」では、JTB433社▽KNT309社▽ANA259社▽JAL238社▽日本旅行171社▽その他123社の順。
さらに各社別の契約保証金については、総じて旅行会社より航空会社系の金額が高い。特約店契約件数でもっとも多いKNTが200万円未満で83.7%を占めるのに対して、ANAでは200―1000万円未満で5割近くになっている。