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"地旅"の力で日本元気に ANTA・国内観光活性化フォーラム(2)

開会宣言で地元実行委員会の伏江努委員長は「内需拡大のカギは観光の復活にかかっています。今こそ力を示し、ANTA会員5600の英知を結集し、魅力ある地旅ブランドの拡大・流通促進をしていかなければなりません」と話した。

富山に1500人集結 各地の地旅発信誓う

二階俊博会長は「問題が山積しており、観光復興は我々が手を携えてやらなければなりません。今、観光地が立ち直ったというアナウンスが必要なんです。困った時に助け合う、旅行や観光こそがその時に一番大事な役割を果たすのです」と強調した。

観光庁の溝畑宏長官は「皆さん1人ひとりの笑顔や元気が風評、自粛を吹き飛ばす力になります」とあいさつ。続いて行った講演では、観光庁の今後の取り組みについて話し「江戸期の宝永年間に富士山が噴火した時は参勤交代をどんどんして、祭も各地で開かれました。幕府が沈滞ムードを払しょくしようとしたのです。先人に学び、この国難を皆さんで乗り越えましょう」と訴えた。

ANTAの木村茂男副会長と、被災地の福島や岩手、宮城県支部などの代表は現状を説明。会員を対象とした調査で、キャンセルは全国で約9万3千件・104万人で、損害額は約235億円に達したことや、被災地会員の会費免除、義援金や見舞金の拠出状況についても報告された。

地旅の現状と将来をテーマにしたシンポジウムでは、着地と発地が連携した3つの事例が発表された。このうち、日本三大祭の一つ「天神祭・船渡御」を地旅として商品化した大阪府旅行業協同組合の徳原昌株さんは「船に乗船し、当事者として祭に参加できる希少性を訴えました」。発地側からは、兵庫県支部の事業会社HATAの佐々野和美さんが「本来なら氏子でないと参加できないものを商品化したのは地元に根をおろした旅行会社ならでは。地域の伝統文化を担うのも地旅の有効な手段だと思います」と話していた。

また、第2回地旅大賞を受賞した千葉県・エアポートトラベルの石橋一男社長は「行政を巻き込み地域に経済効果が出る地旅」の必要性を、岩手県旅行業協同組合の佐藤好徳理事長は「地旅の流通促進は相互交流が一番効果的です」。

まとめとして全旅の池田孝昭社長は「発地と着地の連携が地旅であり、それは全国5600の仲間がいる我々にしかできないことです」。

なお、第9回フォーラムは2012年1月に群馬県で開催される。

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