楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

来春に新組織発足 国観連、日観連が合併(2)

2団体の合併問題は1989年5月に熊本市で開かれた日観連の通常総会で合併に関する緊急動議が出されて以来、これまで幾度となく議論され、両団体の正・副会長の間で意見交換した時期もある。2006年11月には合併することで基本合意し正式発表したが、意見の相違が表面化し合意は実現しなかった。

総会で承認 2団体とも賛成多数

それだけに今回は慎重を期して進められた。「この1年間、佐藤会長と何十回と話した」(近兼会長)という。業界全体にとっても大震災を経て、宿泊産業としてまとまる機運が高まっていった。

総会を前に、両団体とも会員に賛否を問う書面を送付。そのうち国観連は、日観連との統合に向け必要となる国観連の解散について賛否を求めた。結果、1112会員のうち882の回答があり、851票が賛成、反対は31票だった。定款で定めた3分の2以上の賛成を得た。

日観連は、会員4分の3以上の賛成が必要で、2948会員のうち2455が賛成だった。

6月10日の国観連総会では、「観光立国の推進のため宿泊業界を代表する役割を果たす」ことや、「旅館ホテル業の発展向上を図る」とする新組織の目的や会費、統合までの行程表も併せて承認された。佐藤会長は「創設から63年。時代の流れのなかで国観連にも制度疲労がある。観光振興を目的に、同じ志の旅館が1つになり新しい組織にまとまろうという機運もあり3分の2を得ることができました。新組織に国観連のDNAを継承し、日本の旅館文化を守る役割をはたしていきたい」とあいさつした。

日観連総会は6月10日に開かれ、近兼会長は「富士登山に例えると6合目まできた。これから頂上に向かって各論の話し合いに入り、いろいろと越えていかなければならない問題が出てくると思う。本当に"夫婦"になるには必要なことだ」と理解を呼びかけた。

購読申し込み
地旅
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ