"LCC時代"到来 ピーチ1番機飛び立つ(2)
井上社長は、1番機のフライト前にあいさつし「日本の航空業界の新しい幕開けだ。私たちはその歴史的場面に立ち会えることを喜んでいる」。
関空、今秋に専用ターミナル
さらに「電車に乗るような手軽さでチケットが買えて、チェックインができ、運賃以外はすべて有料オプション化したサービスを提供したい。安全と運賃のお手頃感には自信がある。多くの人にお乗りいただいて、ご意見をお寄せいただき、関西の皆様とともに日本のLCCのサービスのあり方をつくりたい」と述べ、関西らしさを出す本格的なLCCとして、新しい航空需要を創っていく意気込みを示した。
関西空港会社の福島伸一社長も「ピーチの就航は、関空にとって新しい成長ステージに立ったことになる」と強調。ピーチが2年間で10機体制、3万回の発着、400万人を輸送することに触れ「ピーチの運航計画はそのまま関空の成長要因になる」と、エールを送っていた。

新千歳行きの1番機に乗り込む乗客
ピーチ社は全日空が香港の投資会社などと昨年2月に設立したもので、本社を関空内に置く。社員は200人。3月25日から長崎、4月1日から鹿児島、今夏には那覇に路線を開設する。国際線も5月にソウル、7月に香港、9月に台北に就航させる。運賃(片道)は新千歳便(1日3往復)で4780円から、福岡便(同4往復)が3780円からと、最安値は大手航空会社の半額以下となっている。
関空でも今年秋にも2期島北側に9スポットを備えるLCC専用ターミナルをオープンさせる予定にしており、LCCの誘致に積極的に取り組んでいる。
すでに関空には▽エアアジアX(クアラルンプール線)▽エアプサン(釜山線)▽ジェットスター航空(ケアンズ線・シドニー線・ゴールドコースト線)▽ジェットスターアジア航空(台北線・シンガポール線)▽セブパシフィック航空(マニラ線)▽チェジュ航空(仁川線・金浦線・済州線)が就航している。
今後、3月25日からはスカイマーク航空(新千歳線・那覇線・羽田線)、30日からイースター航空(仁川線)を開設する。
今年は、日系LCCのジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパンも相次いで運航を開始する。