"LCC時代"到来 ピーチ1番機飛び立つ(3)
1番機が飛び立った直後、ピーチ・アビエーションの井上慎一社長が一問一答に応じた。
関西人の感覚で高品質化
―現在の心境は。
「初便が飛んで感無量だ。多くの関西のお客様の声を頂戴し、それを反映させることで、独自のサービスモデルをつくりたい」
―なぜ、関西でLCCを始めたのか。
「高い品質のサービスと低価格を提供するには、関西の人たちの厳しい感覚が必要だからだ」
―LCCを運航させる目的は。
「安全をベースに安い運賃を提供することに尽きる。単身赴任の父親や家族全員での帰省などに利用したいという声を聞いている。安全で高品質、低価格であれば、様々な使い方ができて航空需要の喚起になる」
―観光業界に与える影響は。
「正直、わからない。実数としてお客様が観光でどれだけLCCを利用されるのかデータがないからだ。ただポジティブな面で旅行客の影響は出ると思う」
―初便は満席だったが、このあとの便は空いているようだ。また、初便の出発が遅れたことに関して、どのように捉えているか。
「初便以外で空席があるのは、認知度が不足しているから。国内初のLCCということで、様子見をしている人が多いのだと思う。LCCを知ってもらえてコンセプトが浸透すれば、利用客は増える。初便が遅れたのは、初めてのLCCということで、記念写真を撮ったりするお客様が多かったからだ。オンタイムで運航するのが生命線なので、それは死守したい」