ツアーバス8割が違反 国交省、全国298社を監査(3)
国土交通省は「旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用について」の一部改正を7月18日に公布、20日から施行した。交替運転手の配置基準の改正など、今夏の多客期におけるツアーバスの安全対策を強化する。
安全強化へ法令改正 7月20日施行
夜行のツアーバスで一運行あたりの走行距離が400キロメートルを超える場合、交替するドライバーが必要になる。1人のドライバーの乗務時間が10時間以上になった場合も同様だ。
ただし、自社で特別な安全措置を実施し、その内容を公表すれば500キロメートルまで延長することができる。
特別な安全措置とは、遠隔地点呼を電話やITで行っていること、デジタル式運行記録計をバスに搭載し運行管理やドライバーの指導を行っていること、ドライバーの休憩時間を確保していることなど。
加えて、日本バス協会から安全評価認定を受けていることや、バスドライバーの育成プログラムがあること、バスに居眠り感知装置がついていることなど8項目のいずれかを満たしていることが条件になる。
改正にはこのほか、ドライバーが強い疲労感を覚えたら運行管理者に事前通報しなくても経路を変更してサービスエリアなどで休憩できるとしている。