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2013年の観光を占う 9氏の「観」字(3) 光輝かせ未来拓く

大震災、社会不安と続き、社会が転換を迫られる時代だからこそ、人間本来の生き方と真摯に向き合う姿勢が求められる。人と深く関わる観光という分野の関係者なら、なお一層。

人の希望にどう関わるか

久保田美穂子さん(公益財団法人日本交通公社主任研究員)が表す「」。現代のつらい体験から自ら立ち上がり手をつなぎ、新たなを社会つくり、未来を拓こうとする人々の希望に観光がどう関われるのかを問う。そして「受け身ではなく社会がどうなればいいか」という未来への想いと決意を込めて。

東日本大震災以降、人々の心に根付いた「絆」から「」への発展を山田桂一郎さん(まちづくり観光研究所主席研究員)は望む。「ライフスタイルも旅も繋がりを持つことで、もっと多様で広がりのある関係性を示したい」。多様化する旅もお客それぞれのニーズとの繋がりで決まり、旅先の土地や人、同行者との結びつきを大切にする旅が求められるようになると指摘する。

社会の変化から時代を捉えようというのは李有師さん(ものがたり観光行動学会専務理事)も同じだ。格安、スマホ普及の時代から読み解くキーワードは「」の差異に惹かれる新しい価値観。国や地域という広がりがある面、都市や場が醸す情感的な面、個々人のツラ構え。「"ツラ構えの冴え"で集客する"面"の時代が到来しつつある」と読む。

一方で、こんな時代だからこそ忍耐すべきといのが、永山久徳さん(ホテルリゾート下電代表取締役)が選んだ「」。流れるのではなく流されない。景気やブーム、事件・事故に左右されず、流行を創り出す力が問われる「不易流行」が大切な年だという。経済や安全面でも「一流国」に踏みとどまれるか試練の一年に。

観光トレンドについて一字を選んだのが、井村日登美さん(ホテルジャーナリスト)の「」。その心は、「お手軽旅行」にあり。LCCの普及で海外でもバッグ1つで出かける時代になり、レジャーは非日常でなく、格安ツアーで旅の頻度もアップ。極安・極短、手近で手軽な旅が重要視されそうと予想する。

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