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クルーズ市場、勢い加速(2) 国家戦略として振興を

一般社団法人日本経済団体連合会(経団連、米倉弘昌会長=住友化学会長)は11月15日、地域活性化や雇用創出につなげる方策として「クルーズ観光」を国家戦略として推進すべきとの提言を発表した。

官民連携で大きな経済効果を

提言は、アジアでのクルーズ需要の増加、高齢化社会による日本の余暇時間の増大を見据えたもので、政府の「日本再興戦略」においてクルーズ振興を重点的に取り組むべきとした。

具体的にはクルーズ誘致の国際競争力向上のため、航行中船内での入国審査やクルーズカードによる上陸許可など入国手続きの簡略化・迅速化・円滑化を第一に挙げる。地方や民間との密接な連携も呼びかけ。港湾の利用状況の整備、休暇の取得促進のほか、外国語による標識やガイドブック、ガイドの育成など受入強化、寄港地からの着地型旅行商品の強化といった内容だ。

それを裏付ける現場の声は少なくない。

関西経済連合会などが11月1日に大阪市内で行ったシンポジウム(詳細次号)でも、クルーズが地域に及ぼす経済効果を指摘する声が挙がった。カーニバル・ジャパンの児嶋得正営業部長は「クルーズ客船の起点港での食材をはじめとする様々な物資調達は大きな経済効果をもたらす」。

また、同シンポジウムで、福岡市で外国人観光客の受け入れをしている仲野照美さんは「博多港が12年の外国クルーズ客船寄港数で日本一になったのは、語学ボランティアによる観光案内、外国語表記のサインの充実」とともに、入国審査の時間短縮によって観光時間が増え「満足度や経済効果の向上につながった」。

関西経済連合会シンポジウム

関経連のシンポジウム

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