和歌山で国内旅行の祭典(2) 国内観光活性化フォーラム
国内観光活性化フォーラムは今年で10回目となる記念開催で、当初から地旅博覧会と合わせて1万人の集客目標を掲げていた。会場の和歌山ビッグホエール、ビッグウェーブには朝早くから大型バスが次々に到着する盛況ぶりだった。
周辺国との交流促進図る
二階会長は地旅博の開会あいさつで「私の地元和歌山での開催となり緊張している」と話し、フォーラム式典では「アシアナ航空の朴三求会長にお越しいただいている。フォーラムのためにチャーター機を飛ばしていただき、和歌山からは子どもたちが韓国へ向かった。韓国だけでなくあらゆる困難を乗り越えて周辺地域との関係を取り戻したい。観光は平和産業だ」などと語った。
フォーラム式典で和歌山県の仁坂吉伸知事、和歌山市の大橋建一市長が歓迎のあいさつ。紀伊山地の霊場と参詣道が今年世界遺産登録10周年を迎えることや、和歌山ラーメン店をドライバーが案内する和歌山ラーメンタクシーの取り組みなどを紹介し、来場者に観光周遊を呼びかけた。
観光庁の久保成人長官は「東京オリンピックで間違いなく外国人観光客は増える。着地型旅行、地旅の推進は地域連携に意義深く、大いに期待している」と、フォーラムの開催趣旨である地旅の普及をさらに促した。
和歌山県在住の芥川賞作家、辻原登さんの講演に続き、パネルディスカッションは二階会長や仁坂知事、久保長官に加えてJATAの菊間潤吾会長、ロンドン五輪女子体操代表の田中理恵さんらが「観光振興と未来の創造」と題し意見を交わした。観光の量から質への転換や、周辺諸国との観光を通じた民間交流の推進などが話し合われた。