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旅に出ない日本人(2) 14年の宿泊数、1割減の"衝撃"

14年は日本人が国内・海外とも旅行を控えた1年だった。訪日旅行が急拡大する一方で、メディアでは紹介されることの少ない日本人の旅行動向について、旅行年報では第一章の扱いで、分析している。

女性の20、60代の落ち込み目立つ

「国内観光宿泊旅行者数は1億6003万人回で前年比9.3%減」。衝撃的とも言っていい、14年の日本人の国内旅行の現状だ。特徴的なのは、1―12月のすべての月で前年を下回っていること。8%への消費増税とETCの割引制度の改変のあった4月に対前年同月で18.7%減少しているだけでなく、1―3月も5.1%減から9.2%減の範囲という少なくない割合で前年同月を下回った。これを見る限り、国内観光宿泊旅行に消費増税前の駆け込み需要はなかったことになる。

JTBF

JTBFが東京で開いた
「旅行動向シンポジウム」

5月以降も、年間で国内観光宿泊旅行のボリュームが最も大きい8月まで、前年比で8%以上減少する月が続き、9月は13.4%減まで急降下した。9月についてはデング熱の69年ぶりとなる国内感染の発生と御嶽山噴火を旅行控えにつながった要因として紹介されている。

旅行者を男女別、年齢層別に見ても、ほぼすべてで減少した。男性7.3%減、女性は2桁を超える11.1%の減少となった。なかでも女性の20代が19.1%減、60代が18.7%減と大幅な落ち込みが目立つ。これは海外旅行動向の指標ともなる14年の日本人出国者数でも同様の傾向となっている。

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