旅に出ない日本人(3) 人口減少の影響も指摘
すべての月、ほぼすべての年齢層で国内観光宿泊旅行が減少していることから、この減少局面について、シンポジウムでは11年から始まった日本の人口減少の影響についても今後、分析していく必要があると指摘されていた。
海外旅行もやはり厳しく
一方、日本人の海外旅行動向はどうか。14年の海外出国者数は1690万人で2年連続の減少。ほぼすべての月、ほぼすべての年代で出国者数は減っている。15年に入っても前年同月割れは続き、すでに3年連続の前年割れが確定的となっている。
海外旅行は95年以降年による増減はあるものの横ばい傾向の局面にあるが、これに拍車をかけているのが円安と、韓国、中国への旅行の減少。13年から14年にかけて、両国への旅行者はともに約2割減少した。中国へは11年から4年連続の減少で、10年に比べると約3割と大幅な減少となっている。中長期的には為替、短期的には政情が与える影響が大きいとしている。