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不法民泊を撲滅―全旅連全国大会記念対談(2) 九州へは長期的な支援

―熊本地震がありました。

北原 九州各県で予約のキャンセルや、旅行先の変更が続いています。余震が続くなど、これまでの大地震とは異なる状況で、対応に難しさがありますが、長期化も予測しながら、幅広い支援をしたいと考えています。

修学旅行対応や会議開催

1つには九州を旅行先とするプレミアム宿泊券やふるさと旅行券の発行です。我々の陳情に対し、国も前向きな姿勢です。余震が収まり次第、素早く実施いただくように、今後も要請を続けていきます。それから運転資金対策として、風評被害により売上が対前年を大幅に下回った場合に特利で利用できる日本政策金融公庫の「セーフティネット貸付」の存在についても、きちんと組合旅館に情報を伝えていきたい。

もう1つ困っているのが、修学旅行先が変更されることです。すでに来年の修学旅行について、行先の変更を求めている学校がたくさんありますが、もう少し時間をかけて結論を出してほしいと思います。文科省の初等教育課から、学校に対してしっかりとしたメッセージを送っていただきたい。

今は、どこで災害が起こるか分からない時代です。地震だから安易に行先を変えようではなく、余震も収まり現場が落ち着いているなら、被災地支援の一環として、また、被災地で被災者と触れ合うことこそ、修学旅行の本来の目的にも合うのではないでしょうか。こうした流れが定着してほしいと思います。

全旅連全国大会記念対談

東京で全国大会を前に
北原会長(左)と齊藤理事長が対談

齊藤 東日本大震災の後、東京のホテルの稼働率や旅行需要の回復に貢献したのはインバウンドでした。修学旅行がキャンセルになったところを、外国人旅行者が埋めた形です。こうした、従来とは異なる需要が出てこないと、被災地周辺の回復には時間がかかると思います。長期的な支援としては、九州に旅行したり、九州で会議を開くことです。

現地に行けなくても支援はできます。特に、東京は大消費地です。意識して九州産品を購入したり、食べたり飲んだりすることが、持続性のある支援になると思います。ホテルのレストランで九州フェアを行うのもいいと思います。

(トラベルニュースat 16年6月10日号)

不法民泊を撲滅―全旅連全国大会記念対談(3) 政治の決断に期待に続く

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