四字熟語で2017年の観光を占う(3) 旅のスタイル変革期を好機と捉え
【金城賭池】は、佐藤さんの【金】と橋爪さんの【賭】から。プレミアムフライデー、年末に可決したIR法案などの新たな動きが、観光市場をより堅固にするよう願いを込めて創作。
今年こそ挑戦を
2016年の世相を表した「金」と同じ字を選んだ佐藤さんは「17年2月から、月末の金曜日を『プレミアムフライデー』と名づけて、企業に15時終業を推奨することが決まりました。充実感・満足感を実感できる生活スタイルへの変革、デフレ脱却のための消費を、という狙いですが、とくに宿泊業界にとっては、人口減少に伴う国内宿泊需要減少対策として、中期滞在型旅行の普及が不可欠です」とし「中期滞在型旅行促進の試【金】石にしなければならない」と指摘する。
橋爪さんは「10年以上、研究者の立場から提言を重ねてきた『カジノを含む統合型リゾート』に関する議論がようやく盛んになった。17年は、実施法案を詰める段階。民間による大規模な開発事業そのものが、ある種の【賭】けである」。
【時節虎来】は、永山さんの【節】と井門さんの【虎】から。
永山さんは「民泊問題の方向性が定まる【節】目の年」とし「【節】度のない規制緩和で、安心安全よりも【節】約が重視される旅には未来を見いだせない」と、17年が「終わりの始まり」か、好機になるかを問う。
井門さんは「【虎】になりそうな隣国が何事も起こさぬことを祈る。平和あっての観光。大河も『直【虎】』。今年こそいろんなことにトライする年にしたい。もちろん球界も【虎】一色?」。さらに「元気なのは富裕シニア。生産年齢層は家ごもりか! 地域プロモーションでは一切動かず『どこに行く?』という旅の選び方は終わり『そこに行く』という目的化した旅ばかりが盛り上がる一年に」と見る。