"花金"復活なるかープレミアムフライデー(3) 旅行商品、宿プラン続々
そうした中、JATAによると2月2日現在、会員旅行会社25カ所が国内外の旅行商品やイベントを設定しているほか旅行促進策として割引クーポンを用意している。
2.5日旅普及へ カギは導入の促進
JTBグループのi.JTBは「るるぶトラベル」は、金曜日の遅い時間の夕食に対応する宿、金・土連泊のプランを設けたほか、2月24日と3月31日にのみ使える「専用割引クーポン」を発行。このうち3千円割引の宿泊クーポン、2万円割引のツアークーポンは売り切れたという。
日本旅行は応援商品として金曜午後出発のパッケージツアーを設定。国内では沖縄3日間(各地発)▽「夕方から温泉と飲み放題」の熱海(首都圏発)▽「金曜15時からの女子ひとり旅」の東京(中部・西日本発)などを売り出した。同社でも1万円分の宿泊クーポンは完売。「金曜日に割安で泊まれるインパクトは大きい」と担当者。
旅館ホテルでもPF宿泊プランを受け付けている。徳島県鳴門市のルネッサンス・リゾート・ナルトは、マグロの解体ショーや阿波踊り体験など7つの特典を用意し誘客。大阪市北区のウェスティンホテル大阪は、水泳のプライベートレッスン付きプランや女性の体質改善プランといった宿泊企画、館内レストランで16時から対応するパーティープランなどをアピールしている。
ただ一方で、前出のDeNAトラベルの調査では、PFを「導入済み」「導入予定」の勤め先は2.2%にとどまっている。「仕事がたまってしまい、他の日が大変」「航空券などの価格が上がってしまうのでは」など、PF導入を懸念する声も聞かれる。
トラベルニュースat2月10日号本紙3面「データで見る観光」で佐藤陸雄さんが指摘する「滞在旅行の増加」への取り組みが本格化し、観光業界にとって花金復活にはもうしばらく時間がかかりそうだ。