四字熟語で2023年の観光を占う(3) 心努不路・光機到来
23年は「霧」晴らし「活」動を
【心努不路】 佐藤さんも「不」を選び懸念する。この四字熟語は、人間の身体と土地は切り離せない関係にあるという意味の身土不二から。
佐藤さんは国内客、外国人客ともに増加すると見通すが、人手「不足」によって受け入れられないのでは、と。ましてや「人口減少で日本人客のみで運営を持続しようとする旅館などにとっては競争が激化する」ばかり。
それらのことによって「無利子無担保借入金の償還資金が『不足』する」事態になるのでは、とも憂慮する。心意気があり努力を重ねても周囲の環境が生き残る道を閉ざしてしまう。そのためには「個性を持つことが必須だ」と佐藤さん。経営においても身土不二を究めなければならない。
【光機到来】 見た目が派手な「図」と、その背景となる「地」で観光の構造を説く吉兼さんが選んだのは「光」を提示した。コロナ禍によって「身近な地域に関心と理解が深まり『地』の価値が認識されるようになり、路地裏に光が差し始める。そこから生まれる温もりが人びとの心を癒してくれるはず。改めて故郷(くに)の光を観せる活動、観光まちづくりを推進する」好機到来とみる。
(トラベルニュースat 2023年1月1日号)
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