信頼回復と事業継続 旅行業2団体が総会(2) ANTA総会・過重債務の救済など要請
国内旅行の需要喚起も呼びかけ
ANTAの今年度通常総会は6月29日、東京都千代田区の都市センターホテルで開催。役員改選では二階会長をはじめ近藤幸二(岡山・全観トラベルネットワーク)、駒井輝男(東京・東日本ツーリスト)、北敏一(石川・トラベルシティ)の3副会長、菅井雅昭専務理事らを再任した。
二階会長は「新型コロナウイルスが5類になったといっても、ANTA会員が得意とする団体旅行の回復は予断を許さない状況にある」とし、ANTA会員の事業継続に向けた環境整備に言及。「事業継続をしたいと願う会員が事業廃止に追い込まれないようにすることが最重要課題です」と訴えた。そのため、ANTAとして旅行業の更新登録案件の弾力的な運用や資金調達、過重債務の救済措置、国内旅行の需要喚起を政府や関係省庁に強く要請活動を実施する考えを示した。
観光船や貸切バスの死亡事故にも触れ「安心安全に我々は全力を注がないと業界の命取りになります。より一層、安全な体制づくりに注力したい」と話した。旅行の安全確保には貸切バス旅行等安全・安心の確保、重大事故支援制度付き全旅協旅行災害補償制度の利用促進や新型コロナウイルス対策などの会員への周知徹底を図る。
また、自然災害などの発生については、被災地域に関する正確な情報提供や風評被害の払しょく、観光復興支援などの活動を行い、旅行需要の早期回復に協力する。
今年度事業のうち「国内観光活性化フォーラム」は24年2月に名古屋で開催する。
(トラベルニュースat 2023年7月10日号)
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