復旧支援へ観光の力 令和6年能登半島地震(1) JATA髙橋会長「最大限の努力」を表明
1月1日夕方に発生した令和6年能登半島地震。正月休みの真っただ中で、和倉温泉をはじめ各地で宿泊旅行客や帰省客を直撃した。現地の旅館ホテルでは宿泊客に対する献身的な避難誘導を行い、旅行会社でも安否確認に追われた。観光関連団体ではいち早く支援を表明。日本バス協会は避難用のバスの供出を会員バス会社に呼びかけたほか、日本外航客船協会などでも一時避難用にフェリーや客船の提供を各船社に依頼。宿泊団体では、北陸および周辺の宿泊施設に呼びかけ、すでに避難所として被災者を受け入れている。
観光を通じた支援策が必要
日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長は1月10日、東京・霞が関のJATA会議室で開いた新春記者会見で、能登半島地震の犠牲者と被災者にお悔やみとお見舞いの言葉を述べた上で「JATAとして復旧・復興に最大限努力する」と決意を示した。
地震後の対応についてJATAでは能登半島の被災エリアへの会員旅行会社取り扱いツアー客については地震から3日目の1月3日までに全員が無事に帰宅したことを確認。ツアー客は地震発生後、避難所に移動し、その後、旅行会社や宿泊施設が手配したマイクロバスやワゴン車で金沢方面などに送迎された。
一部旅行者は利用していた大型観光バスで能登空港駐車場に待機、その後、ワゴン車などに分乗して被災地から退避した。
JATAでは地震発生直後から、昨年12月に本格的に稼働した旅行会社と宿泊施設のオンライン情報共有システム「観光産業共通プラットフォーム」で、宿泊施設の被害状況の把握に努めた。
確認を求めたのは石川、富山、福井、新潟4県の震度5強以上の地域の宿泊施設で総数は254軒。地震から13分後にはオンラインで一斉に問い合わせを行ったものの、海岸エリアには広範囲に津波警報が発出されていたことから、即時の回答は求めなかった。
翌朝までには約4割、会見当日の1月10日までには9割の施設から回答があり、従業員や宿泊客に人的被害がなかったことを確認したとしている。ただ、輪島市や珠洲市で回答のない宿泊施設がある。
会見で被災地への支援策を問われた髙橋会長は「今は復旧段階であり、それから復興段階へと、それぞれに施策が必要です。復旧段階ではJATAとして義援金活動や、ボランティアの派遣に取り組みます。また、復興段階では過去の災害対応を参考にしながら、観光を通じた支援策が必要だと思っています」と答えた。

「復興段階では観光を通じた支援策が必要」と髙橋会長
なお、JATAでは震災被害に対する支援の一助として、会員旅行会社などに対して1月31日まで義援金を受け付けている。1口1万円とし、みずほ銀行丸之内支店普通預金口座2558433「シャ)ニホンリヨコウギヨウキヨウカイ」への振り込む。集まった義援金は石川県への寄付を予定している。
(トラベルニュースat 2024年1月25日号)
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