観光立国 建国の志し示す 国内観光活性化フォーラムinなら
全国旅行業協会(ANTA、近藤幸二会長)が主催し全旅(中間幹夫社長)共催の「第20回国内観光活性化フォーラムinなら」が2月11日、奈良市のなら100年会館で開かれた。「建国の地 奈良からふたたび」をテーマに掲げ、奈良を題材に地域活性化や着地型旅行などのあり方を問う内容で、観光立国の担い手となる今後のANTA会員の指針を示そうと試みた。全国から約1300人の会員が参加。2―12月の11カ月間に奈良県へ10万人規模の送客を目指すキャンペーンの実施を決議した。
全国から1300人 旅の本質、旅行社の役割を説く
はじめにあいさつした近藤会長は今フォーラムの趣旨を説明し「奈良の魅力を十分に堪能し、フォーラムを生業の糧にしてほしい」と呼びかけた。
観光庁の村田茂樹長官は「地域の観光関係者とネットワークを構築されている旅行業の皆様の活躍が大切。本日の知見を生かし地域資源を最大限活用した魅力ある旅行商品の造成をお願いしたい」と話した。
奈良県の山下誠知事は歓迎の謝辞を述べるとともに、奈良県観光の課題を「安い、狭い、浅い」とする一方で高市総理誕生や大河ドラマ「豊臣兄弟!」、世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」を追い風に、奈良への送客を依頼していた。

ANTA会員ら約1300人が参加したフォーラム
基調講演は、春日大社元権宮司で奈良県立大学客員教授の岡本彰夫さんが、古事記や日本書紀に留まらない民間伝承の神話が日常の中に息づく奈良の旅の魅力について話した。その中で、岡本さんは「旅は単なる移動ではなく神事」とし、神が旅する観念が日本人の精神性を形成してきたと強調。「観光の本義は見えるものを見物するだけではありません。見えないものを観ることです。皮脳同根、皮膚で感じないと脳に届かない。だからこそ、旅は身体で感じる体験。旅は覚醒の契機であり、日本人に気づきを与える最適の手段なのです」。その上で「皆さんが携わる仕事は尊い。日本人の誇りを取り戻す奈良へ多くの人をお連れください」と呼びかけた。
パネルディスカッションでも、奈良で旅の本質を問う話題に。奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合の伊藤隆司理事長は「宿泊施設と旅行業者がタッグを組み、団体客を含む宿泊客誘致のための新たなビジネスモデルを構築したい」と奈良県旅行業協会に協働を呼びかけ、奈良県酒造組合の北岡篤会長も「奈良の酒は蔵ごとに味がまったく異なるため、複数の蔵を巡る楽しみがあります」と話し、旅行業協会と「地酒ツーリズム」を構築する意欲が示された…
(トラベルニュースat 2026年2月25日号)
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