ロシア行き-日本の「良さ」を改めて実感
朝晩冷え込む日も増え、有馬温泉は一気に季節が変わりました。秋風がそよぎ、紅葉は今からといったところです。
フグ、カニも解禁となりましたね。高級食材を使い、お客様一人あたりの単価は上がってまいりますが、寒い冬に向け物価も上がる一方です。努力しながら食材・料理を提供していかなければ、とても黒字に進むことはできません。物価の上がるこの時期は、品数を増やさずメーン料理を大きく打ち出して、野菜を多く取り入れていけたらと思います。
先日、私は農林水産省の仕事で、ロシアに行ってまいりました。「日本食・食文化普及の人材育成」が目的で、様々な人と出会い、とても勉強になりましたが、まずは行きの飛行機、JALでの客室乗務員の方に感心いたしました。機内が落ち着くまでのわずかな時間でも、所在なくしている私に言葉をかけてくれます。もちろん私だけでなくほかのお客様へも気配りを忘れません。十分な研修は受けているのでしょうが、接客業としてはトップクラスの業種であり、見習うべきところは多々あります。
旅館ホテル業界は特に「料理」「温泉」「部屋」など、それぞれ自分のところの強みを持っていますが、「接客」に勝るサービスはないのではないかと思います。私の旅館も「料理旅館」として頑張らせていただいておりますが、美味しい料理とともに従業員からの説明をしっかりとし、心のこもった接客をすることで、その料理の価値と安定感をつけていくことが重要なのです…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2018年11月10日号)
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