リニューアル 知恵を寄せ集め「今」変える
ラグビーワールドカップが終わり、次はオリンピックがあります。いつもこのような時はテレビにくぎ付けで寝不足になり、日中に集中できない者も出てくると聞きます。また、働き方改革で時短を進めている職場では、もっと収入を得るためにバイトをして疲れてしまい、日中の仕事がおろそかになっている社員もいるのだとか…。年末が差し迫り、お客様は増えるものの現場の人手不足が深刻なところが多いと聞きます。
充分なサービスを行うには、働く側の時間的、精神的なゆとりも必要ですが、これも一人ひとりの意識によるものが大きいと思います。職場全体の空気、そして一人ひとりの仕事に対する意識が大切です。
特に職人は、仕事を時間で区切るのではなく、人の倍がんばってこそ得るものもたくさんあります。繁忙期になるこの時期、料理長・支配人は職場の士気を上げる雰囲気づくりにも力を入れてください。
寒い冬の時期となり、先月のコラムでは「美味しい食材の宝庫」とお伝えしましたが、かたやカニなどは漁獲量によりその値も大きく変動することで原価率を合わせるのにかなり一苦労していることでしょう。利益を確保しながらお客様のニーズに応えるのはたいへんです。
そんな時にふと感じるのが、このたびのリニューアル工事です。私の旅館での出来事ではありますが、設計して工事が始まってからも何度も再見積もりし、追加作業が発生し、当初の予定より費用がかさむ結果となりました。目標とする原価率があり、それに合わせた品書きを考えて仕入れ料理を提供するホテル・旅館の厨房ではなかなか考えられないことです…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2019年12月10日号)
- お客様への対応 現場と上層部のギャップ(24/11/18)
- 働くということ 働く側、雇う側で異なる視点(24/10/16)
- 携帯電話の功罪 対人関係育成のために(24/09/12)
- 閑散期対策 お客様に伝わる“ひと手間”(24/07/16)
- 効率化 従業員と対話する時間を(24/06/14)
- 石和温泉と新入社員 食事空間づくりは全体の務め(24/05/15)
- リニューアル お客様の反応を直に感じよう(24/04/16)