安心第一 コロナ禍を癒す寛ぎと美味
世界中に巻き起こった新型コロナウイルス感染症の拡大もいったんの区切りを迎え、どの業界も再開・復活を目指し奮闘していることでしょう。
有馬温泉も観光のお客様が増えてきていると、ニュースや新聞でも取り上げていただきましたが、それでもまだまだ例年通りとはいきません。どの旅館ホテルも初めての経験をし、本当に手探りな中で再開し始めています。「どうすればお客様が戻ってきてくれるか」「なにをメーンに、お客様は宿泊先を選んでいるか」、オーナーも試行錯誤を繰り返していますが、皆様の各温泉地はいかがでしょうか。
予約を検討されているお客様とお話しさせていただいたり、実際にお泊まりに来ていただいたお客様とお話しする中で感じるのは、「お客様は今、単価の安さで宿泊先を選んでいない」ということです。確かに再開とともに格安プランを出している旅館ホテルもありますが、近隣を見ていてもそのプランに集客力があるようには見えません。それよりも「安心してコロナ疲れを癒せる寛ぎや美味しさを提供してもらえるところ」に重点を置いて選んでいるように感じます。
「安心」はもちろんですね。これだけの拡大があったわけですから、何の対策もしていないようではいけません。これまで以上の清潔感や配慮が必要です。館内全体に、その配慮が見て取れるような対策をしていれば、それが「安心」につながります。
そして「寛ぎと美味しさ」です。
皆様、想像以上に心身ともにコロナで疲れてしまっているのです。自由に動けない不自由さ、いつものように遊びに出かけたり外食をしたり、したい仕事ができないというジレンマはストレスが溜まります。癒されたいという気持ちがいつも以上に強いと思うのです…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2020年7月10日号)
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