Go Toキャンペーン 皆の励みになる企画を
「Go Toキャンペーン」も開始しておりますが、手続きの煩雑さと情報の錯綜で、登録できている旅館ホテルは予想をはるかに下回る数だということですね。システムも難しく、旅館ホテル側も活用するお客様側もうまく使いこなせていないのが現状です。このキャンペーンのおかげで潤っている宿泊業界はまだまだ少ないわけです。せっかく景気を上げるために作った策も、これでは「意味があったのか」と言われてしまっても仕方ありません。
コロナ拡大による休業などで人員削減をした現場も少ない人手で対応に追われています。利用者、宿泊施設、皆が安心して利用できる仕組みを作らなければ支援策ではなく、業務を増やすだけの結果に陥ってしまいます。コロナも完全収束とはいかず、旅行に足踏みされるお客様が多いことも要因の一つですが、行楽シーズンの秋、食材の宝庫である冬を前に、まだ安心できません。
今春からのコロナ拡大で従業員を縮小したところでは、再開後も人手不足のまま動いているところが多いことでしょう。
フロントや客室係がなんとか動いていけているとしても、厨房は本当に厳しいのではないでしょうか。バイキングが避けられる今、よりお客様に寄り添った対応が必要となるわけですから、料理の出し方・盛り付けの配慮・アレルギーへの対応など、しなければいけないことはより一層増えていると思います。
全体的には売り上げも伸びず苦しい今期、会社としては人手は増やさず原価を下げるよう厳しい言葉が飛び交っていることと思いますが、このような時こそ食材原価を上げ、料理に力を入れていくことが強みになるのではないでしょうか…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2020年9月10日号)
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