Go Toキャンペーン 金額以外の特典を
早いもので、あと3カ月もすれば年が変わります。この歳になると1年が早く過ぎていきますが、今年は今までに経験したことのない出来事が多く、その都度対応していくことに必死でした。
しばらくはコロナウイルスのニュースばかりでしたが、今はGo Toキャンペーンのニュースが毎日続いています。この特典に助けられているところ、恩恵を受けることができていないところ、様々な意見が飛び交っています。価格帯でお得感が変わってしまうこのシステムは、どうしても差ができてしまい業界全体の底上げにつながっていない様子です。
私の旅館は、ありがたいことに、キャンペーンを利用したお客様からの予約がかなり先まで埋まっている状態です。嬉しい悲鳴ですが、従業員の対応は追いついていけず日々試練の連続です。忙しくしている旅館ホテルも、コロナ禍に伴う休館の間に減らした従業員数のまま対応することに疲弊しているところもあるのではないでしょうか。
これから、新しい生活様式に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大も収束せず、インフルエンザの季節もやってきます。調理の分野でもバイキング形式から個食になり、食事提供のサービスの仕方、食事時間の分散、ソーシャルディスタンス確保のための客席の配置など、今までのやり方を見直していかなければならないわけです。限られた人員の中で対応していくには従業員一人ひとりのスキルアップ、意識改革が必要です。
まだまだウイルスに十分気をつけていかなければいけない神経をつかう中でのこの繁忙です。一人ひとりの助け合いが何より必要ですよね…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2020年10月10日号)
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