脱コロナ禍 「旅行しよう」気運に応える
ワクチン接種も進み、コロナ禍に負けず何とか奮闘し、暖かな春を迎えました。
行楽シーズンを挟み、関西としては大阪万博に向けて都市全体が動いています。環境づくりに各業界も動いており、様々な業界が新事業を起ち上げ新しいビルを建築したりしておりますが、今後まだまだ動いていくことでしょう。飲食店も次々と新しい店舗が増えているようにみえますが、カフェなどは入れ替わりが激しいように思います。やはり時代の移り変わりが早く、流行はあっという間に過ぎ去っているからでしょうか。
そのような中でも「日本料理」というのは大きな強みがあります。昔から続く「生で食する文化」というのは、変わらず大きな魅力であり続けています。近年はエサの改良などにより、昔よりも魚の生臭さなども減ってきていますから、より一層生魚を好む人は増えたのではないでしょうか。生魚を食する文化がなかった海外でも、お寿司などが人気なのはその影響もあるでしょう。
特に旅館ホテルなどはお客様にとっても、普段は目にできない・食べられないものを提供してもらえる場所と感じているため、期待を持って来られるお客様が多いですから、その期待に応えていかなければなりません。
技術やその盛り付けの仕方は、地域や料理人によっても個性や技術の差が出てくるため、その店や料理人目当てにやって来るお客様もいらっしゃるので、日本料理店は長く続くところも多いのではないでしょうか。「板」と呼ばれる魚をさばく担当は、しっかりと技術を見つけた上で担うことのできる重要な立場です。料理人としてはいろいろな料理を見て勉強し、鍛錬し、より高い技術を身につけていくことが大切ですね。
もちろん魚をさばくだけでなく、料理人が身につけていくべき技術は山のようにあります。今は労働法も確立され「1日8時間労働」と言われていますが、料理人のような技術者は難しいところもあると感じます。推奨してよいわけではないと思いますが…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2022年5月10日号)
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