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勇気 高級食材でリピート生む

「コロナ禍が過ぎた」とは言えませんが、観光業界は全国旅行支援もあり、行楽シーズンに合わせて慌しい秋を過ごすことができたところも多かったようです。

人手不足を何とかつなぎとめながら12月を迎え、これからは年末年始に合わせてさらなる繁忙を望みたいところですが、人手不足解消となったのでしょうか。ハローワークや派遣会社、学校などで話を聞いても、なかなか需要と供給が釣り合わず、満足いく人員配置ができているとは言えないようです。

ファミリーレストランなどはロボットを導入しているところもありますね。ビジネスホテルでもフロントにロボットを導入して話題になっているところもありましたが、あれからなかなか拡散していけないのは、やはり「おもてなし」を大事にする日本では、ロボットだけでは対応しきれないことが多いのだと思います。

日本は、コロナ禍だからといって人の手を介さないサービスをしっかりと適用するには難しいお国柄なのでしょう。

本来、もっとも大切にしたいサービスとは、やはり人と人とのつながりの中にあるからなのです。距離をとりつつも、つねにお客様のことを気にかけ、お客様が言葉を発する前に動いて対処するサービスに、お客様は満足度を深めます。この接客を身につけることが大切ですね。

紅葉を楽しみにお越しいただいたお客様が、次は冬の味覚を味わいに、また来てくださるかもしれません。

冬は高級食材も多く、私の旅館でも高級食材を多く使ったプランがとても好まれています。宿泊費としても高額になり、旅館側としてはありがたいことですが、それだけお客様も期待を大きく寄せているということになります。

プランを作るにあたり料金をどうするかというのは、オーナー・支配人の悩むところだと思いますが、今は料理人が高級食材を使い自信を持った料理を提供できるような環境にすることで、お客様にも十分満足していただける料理が提供できるのではないでしょうか…

(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)

(トラベルニュースat 2022年12月10日号)

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