学ぶ姿勢 実際に自分の足で動こう
季節外れの台風が通り過ぎ、梅雨時は少し、観光も左右されますね。お客様の動きも日によって大きく差があるように感じます。
ずっと忙しい日々が続くのも大変ではありますが、日ごと予約数に大きな差が出ると、従業員のシフトの入れ方・動き方も変わってくるため、いらぬトラブルが発生することもあるようです。
新入社員を迎え入れたところでは、入って3カ月が経った新入社員がいったん落ち着いたところ、双方どちらかの理由によりうまく続かなかったところ、いろいろとあるようですね。いくつかの旅館ホテルの話を聞くと、指導の仕方も今は本当に難しいと感じています。私も昭和生まれの人間ですので、若いころ当たり前のように受けてきた指導の仕方が現代では通用にしないこともしばしば。手を持って指導してもセクハラと言われかねない時代になるとは思いもしませんでした。
もちろん法律があるのですから当然ではありますが、労働時間・パワハラ・セクハラ…言い出せばきりがないほどの問題が職場にはついて回ります。上司、部下ともに信頼関係を築けていくことができれば防げることもあります。こういった問題に目を背けず話を聞き指導していく人間が、必ず職場には必要です。
動きやすくなってきた昨今、ようやく海外出張も始まってまいりました。先日は、日本料理の顧問としてお世話になっております台湾へ行かせていただきました。コロナ禍でいったん中止していたため数年ぶりでしたが、それまでの勉強の成果がしっかりと表れていて、バイキングの料理の出し方や盛り付けの仕方など、依然とは比べものにならないほどすっきりとしていました。
日本料理の技術を身につけようと熱心な台湾の料理人の皆さんとの時間はとても貴重です。そこでは、社員の方々もオーナーも同じ目線で耳を傾けてくれておりました。今回私は教える立場でしたが、台湾の方々のように、外に向けてもっと勉強していかなければならないと強く感じました。新しいものを見聞するというのは、良い刺激になり、就労意欲も湧いてくるものですね…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2023年7月10日号)
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