楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

効率化 従業員と対話する時間を

各所様々な集まりにお邪魔させていただく機会が増え、いろいろとお話を伺っております。

地域を問わずどこも、従業員の増減、配置、能力での悩みはつきもののようです。何とか対策を立て、業務の効率化を図り、少しでも人手を使わず業務が回るよう動いているところも多いですが、間違った対策を立てたばかりに苦労しているところも多いようです。

満館でも20名ほどの料理旅館が人出不足という理由で食事をバイキングにしておりました。大型ホテルではない20名ほどの料理旅館でバイキングをしても食材の無駄が大きいのではないでしょうか。

また、違うホテルではバイキングでの朝食に社員は一人もおらず2、3名のパートで回していました。全体を見て回る余裕もなく、荒れた状態を放置しています。整理整頓されていないバイキング会場で、残り少ない料理を目の前にして朝食をめしあがるお客様が満足感を得られるでしょうか。

こうなると、旅館とビジネスホテルの差がなくなってきているように感じます。少なくとも、料理旅館を選んでお越しになるお客様は、ただ泊まることだけを求めているわけではなく、料理とそれに伴うサービスに期待してお越しになられていることでしょう。料理に効率化ばかり求めていては、旅館の良さはなくなってしまうのです。お客様の目線に立って物事を考え、旅館やホテルは「おもてなしの場」であることを思い出してほしいものです。

従業員との接点を持たずにチェックインできるホテルや、タブレットを使って注文する飲食店もたくさんあります。人と人との接点を減らしていっても、そこで働く従業員同士は、必ず対話をしながら仕事を進めていかなければなりません。支配人やオーナーは、従業員のことを知っていますか。人数が分かっていても、顔と名前が一致しない支配人やオーナーも多いのではないでしょうか…

(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)

(トラベルニュースat 2024年6月10日号)

続きをご覧になりたい方は本紙をご購読ください
この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・愛媛編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・高知編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・徳島編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ